2013 Fiscal Year Annual Research Report
「自分のことばによる説明」が学習理解を促進する過程
Project/Area Number |
22730507
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
角谷 詩織 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (90345413)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 自分のことば / 説明 / 学習理解 / 児童期 / 幼児期 |
Research Abstract |
本研究では,子どものことばによる説明活動が,環境や学習に対する理解を促す過程及び,理解深化に必要な教師の働きかけや授業構造を明らかにすることを目的とする。 本年度は,幼児期にその対象を広げ,幼児期における言語化を促す教育環境について考察した。また,言語化を促すことで,幼児が環境に対する理解をどのように深めていくのかを考察した。 幼稚園での観察:2週間に1回,幼稚園5歳児クラスでの保育活動を観察した。観察観点は,以下のとおりである。(1)どのような時に言語化が促されるのか。(2)子どもの言語化への欲求がどのような文脈や場面で高まるのか。(3)子どもの言語化への欲求が高まった際に,どのような環境や教師の働きかけがあれば,それらの欲求が満たされるのか。(4)言語化が子どもの物事に対する理解を深める場面にはどのようなものがあるのか。(5)言語化により理解が深まった際の子どもの反応はどのようなものか。(6)言語化がうまくできなかった際の子どもの反応はどのようなものか。 言語化への欲求が高まる場面として,遊びが盛り上がっている,子どもが夢中になって遊んでいる,何かになりきって遊んでいる場面が観察された。これらの場面に,教師が介在し,その思いや考えを説明できるような,感情を適度にやわらげる働き,必ず自分の意見も聞いてもらえるという安心感を子どもが得られるような共感的態度や状況づくりが可能なとき,言語化が促される。また,お帰りの時間等,今日一日を振り返り,言語化する場面は,フォーマルな形での言語表現の土台を形成する役割をになう。物事の理解に直接つながる言語表現の場面は多くないが,言語により,自分の思いや感情を表現することで,遊びに夢中になっているあまりに生じやすくなるトラブルを回避できる場面がみられた。このことは,遊びをスムースに発展させることを可能とし,遊びを通しての学びを可能とするだろう。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)