2010 Fiscal Year Annual Research Report
テキストマイニングによる保育士・幼稚園教諭・小学校教諭の道徳指導観の比較検討
Project/Area Number |
22730510
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
越中 康治 宮城教育大学, 教育学部, 講師 (70452604)
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Keywords | 保育士 / 幼稚園教諭 / 小学校教諭 / 道徳性 / 道徳教育 / 指導観 / 発達観 / テキストマイニング |
Research Abstract |
新しい学習指導要領においては,道徳教育について「すべての学校段階において一貫して取り組むべきもの」であることが強調されるようになった。しかしながら,とりわけ保育所・幼稚園と小学校との接続に関しては,環境を通して規範意識の芽生えを培う「幼児教育」(保育)と道徳の時間を「要」として道徳的価値観の形成を図る「小学校教育」との間に指導形態の相違があることもあり,異校種間で共通理解を図ることは容易でない現状にあるものと推察される。こうした状況の中,保育者・教師間の道徳指導観の相違や共通性の実態を押さえるとともに,そうした指導観の形成過程を養成段階も含めて検討することは,極めて重要な課題であると考えられる。そこで本研究では,これらの問題について,保育者・教師及び養成課程の学生の率直な意見(自由記述のテキストデータ)をもとに,テキストマイニングの手法を用いて分析・検討を行うこととした。平成22年度に実施した調査と分析では,1.小学校教諭が道徳教育の目標や指導内容そのものを重視するのに対して,保育者は子どもたちの思いや気持ちに寄り添うことを重視する傾向にあること,2.こうした相違は養成段階から認められ,特に実習経験などによって顕著となる可能性があること,3.養成課程の学生は,現職の保育者や教員と比較して直接的な指導(叱る,褒めるなど)を重視する傾向にあることなどが確認された。また,4.指導観の相違が(1)保育者・教師と保護者の役割の違いに関する記述や(2)いわゆる「体罰」の是非に関する理由づけなどにおいて顕著となる可能性や5.指導観に関する記述と権威主義などのパーソナリティ特性との関連なども示唆された。
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Research Products
(12 results)