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2011 Fiscal Year Annual Research Report

学生の生涯発達の基盤となるアカデミックライティングと大学での知識生産への参画

Research Project

Project/Area Number 22730514
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

西垣 順子  大阪市立大学, 大学教育研究センター, 准教授 (80345769)

Keywordsアカデミックライティング / 生涯発達 / 知識生産 / 学士課程教育 / 大学生
Research Abstract

・「大学生」を生涯発達の中の一発達段階であるという縦の軸と、勤労青年とは異なる「大学生」という横の軸の交わりとして捉え、そういう発達段階にある大学生にとって必要なライティング(アカデミックライティング)の意義を検討するために、心理学はどのような役割を果たすべきかについて検討し、論文にまとめた。特に、アカデミックライティングを学習スキルとして捉えるスタンスの問題点(技術的にはパフォーマンスが向上しても学生の主体的な学習姿勢が減衰するという問題)について分析した。
・授業を通じて学生が自らの世界観をどのように批判的に再構築するかを分析するために、「歴史」と「リテラシー」の授業を対象にデータの収集(ミニレポートの分析)を行った。
・知識生塵者としての学生の役割を強調しながら、アカデミックライティング指導を行う授業デザインを開発・実践し、効果の検討を行った。この授業デザインはロンドン大学教育研究所のライティングセンターでの実践を基盤にしつつ、日本の学士課程学生への応用可能な授業デザインへと修正を加えたものである。実際に実践してみたところ、アカデミックライティングと大学での知識生産における学生の役割に対する学生の認識の変化には一定の効果が見られ、彼らのレポート執筆パフォーマンスにもポジティブな影響が見られた。一方で、本実践の1か月以上後に提出させた期末レポートのパフォーマンスには期待された効果が見られなかった。これらの結果を踏まえて、大学におけるライティング指導カリキュラムの検討の方向性等について、現在はさらに考察を行っているところである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は大学生のアカデミックライティングの発達について検討するものであるが、本年度は、「引用」を具体的な指標としながら、知識生産者としての学生の役割とその手段としてのレポート執筆力の育成に関する実践研究をまとめることができたため。また、現行のアカデミックライティング教育研究の課題についても一通り整理することができたため。

Strategy for Future Research Activity

青年期の発達におけるアカデミックライティングの役割について引き続き検討するとともに、実際の授業実践を通じての学生の世界観の変容とそれを促す授業デザインについても実践研究を行う。

  • Research Products

    (3 results)

All 2011

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 大学におけるライティング教育をめぐる心理学研究の役割:アカデミックライティング教育の現状に対する批判的検討を踏まえて2011

    • Author(s)
      西垣順子
    • Journal Title

      心理科学

      Volume: 32巻1号 Pages: 1-8

  • [Presentation] 大学生の発達と学士課程教育の役割:初年次教育を中心に2011

    • Author(s)
      西垣順子
    • Organizer
      名古屋学院大学FD研修会
    • Place of Presentation
      名古屋学院大学(招待講演)
    • Year and Date
      2011-06-29
  • [Presentation] なぜ引用が必要なのか:レポート執筆に関する学生の認識2011

    • Author(s)
      西垣順子
    • Organizer
      大学教育学会第33回大会
    • Place of Presentation
      桜美林大学
    • Year and Date
      2011-06-05

URL: 

Published: 2013-06-26  

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