2010 Fiscal Year Annual Research Report
協同学習場面における生徒同士の相互質問を促進させる介入プログラムの開発
Project/Area Number |
22730529
|
Research Institution | Miyazaki Gakuen Junior College |
Principal Investigator |
野崎 秀正 宮崎学園短期大学, 講師 (70413698)
|
Keywords | 教授法 / 授業法開発 / 認知過程 |
Research Abstract |
本研究の目的は、協同学習場面における学習者同士の相互質問を抑制する要因を解明し、さらにその抑制要因を克服するための介入プログラムの開発とその効果の検証を行うことであった。 平成22年度は、平成23年度に行うプログラム開発のための基礎研究として、協同活動に対する認識を校種・学年間で比較した。また、もし校種・学年間で差異が見られるのであれば、この認識の違いには求められる授業の形態が校種・学年間で異なっていることが原因であることを予想し、検討した。その結果、小学校から中学校へと学年が上がるに従って質問行動を含む協同活動に対する有効性の認識が低下すること明らかになった。さらに、質問行動、さらに協同活動に対する教師の認識と児童・生徒の認識には相関関係がみられることが明らかになった。これらの結果から、協同学習において学習者同士の相互質問が生起しにくいのは、主に中学生において顕著であり、友人への質問があまり役に立たないと認識していることが原因であることが示された。また、こうした生徒同士の相互質問に対するネガティブな認識は、教師の指導的介入により克服できることが示された。 上記の調査研究に加え、短期大学の学生を対象として、今回開発する介入プログラムの効果を検討する予備実験も行った。その結果、授業における介入プログラムの導入が学習者の動機づけを高め、個別学習よりも高い学習成果をあげることが確認された。 平成22年度は以上の研究を実施したが、これらの研究で明らかになった結果は、平成23年度に実施予定の研究を推進する上で重要な基礎情報を提供した。
|
Research Products
(2 results)