2012 Fiscal Year Annual Research Report
児童臨床場面におけるフィンランド式キッズスキル導入のための効果測定研究
Project/Area Number |
22730537
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
鈴木 俊太郎 信州大学, 教育学部, 准教授 (10548233)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | キッズスキル / ブリーフセラピー / ソリューション・フォーカスト・アプローチ / 児童臨床 / 心理教育 |
Research Abstract |
本年度は研究成果のまとめと公表を主として実施した。 研究成果は、①キッズスキルの効果測定研究に関する研究、②キッズスキルの効果機序に関する研究、③キッズスキルの使用事例に関する研究、以上3つにまとめられる。 ①では、わが国でもフィンランド同様の治療効果、教育効果がみられることが明らかとなった。キッズスキルを直接経験した児童・生徒は、自身の潜在的なリソースへの気づきが促され、問題対応に関する自己効力感が上昇するということが明らかとなった。また、キッズスキルを心理教育として採用した場合、学習者は課題対応への自己効力感を増加させ、課題に対して積極的に取り組む態度が醸成されることが明らかとなった。キッズスキルは上記のような認知や動機づけの変容をもたらすと同時に、コミュニケーションの量や質についてもポジティブな影響をもたらすことが示されている。 ②では、キッズスキルの効果を説明する原理として、ポジティブ感情の拡大・構築理論をベースとしたモデルを提案することができることを示した。 ③では、キッズスキルを取り入れたスクールカウンセリングを実施し、実際に効果のあった事例の検証を行うことで具体的な技法イメージの提供を行うことができた。 以上の研究成果について、研究論文、学会発表を通しての公表も同時に行われた。日本ブリーフサイコセラピー学会をはじめとする全国規模の学会、雑誌への投稿を含め、年度をまたぐものも数件存在するものの、形としての研究成果を残した。以上、計画提出時に予定したものよりも多くの研究成果、発表がなされた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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