2011 Fiscal Year Annual Research Report
問題行動及び学級の荒れを抑止する教師の関わりについての研究
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22730538
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
加藤 弘通 静岡大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (20399231)
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Keywords | 問題行動 / 思春期 / 教師の関わり / 尺度作成 |
Research Abstract |
本研究全体を通しての目的は、思春期の児童生徒を対象に質問紙調査を行うことで、「問題行動及び集団的な荒れを抑止する教師の関わり方とその発達的な変化を明らかにすること」であった。 その中で平成23年度の研究目的は「平成22年度の収集した自由記述の項目から『教師のかかわり』にかんする尺度を作成・実施し、その信頼性と妥当性を検討すること」であった。この目的を達成するために、平成23年度には、中学1~3年生約360名を対象に、2度の調査を行った。 以上の調査を通して、「教師のかかわり」に関する信頼性および妥当性を有した尺度を作成することができた。また短期縦断研究であったが、今回の調査から、「教師のかかわり」が単に問題行動の抑制のみならず、学校生活の楽しさや親子関係のあり方、思春期の思考の発達や自尊心の低下にも影響して可能性が高いことが分かった。 したがって、平成24年度の研究においては、「問題行動を抑止する要因」としてのみならず、学校生活の楽しさや親子関係の改善、自尊心の低下防止、また思春期の思考の発達の促進要因という視点からも、教師のかかわりについての研究を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた調査を順調に実施できていることから以上のように判断した。ただし、平成23年度の調査においては、当初、小学校にも調査予定であったが、諸処の事情から小学校において実施することができなかった。そのため、中学校において予定では1度であった調査を2度行い、補完し、当初の予定通りの調査協力者数(300~400名)を確保した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、これまでの調査によって作成した尺度をもとに、小中学校で調査を実施し、問題行動を抑止する教師の関わりについて検討していく。 そのために、6月までに調査依頼を済ませ、1学期中ないし2学期初頭に第1回目の調査を行う。その後、速やかに第1回目の調査結果を協力校にフィードバックし、第2回目の調査を3学期1月~2月の間で第2回目の調査を実施する。
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Research Products
(1 results)