2013 Fiscal Year Annual Research Report
幼児の問題行動生起プロセスに関する研究-実行機能の調整効果-
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22730544
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
清水 寿代 広島大学, 教育学研究科(研究院), 講師 (90508326)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 実行機能 / 問題行動 / 社会的スキル / 幼児 |
Research Abstract |
本研究では,社会的スキルと問題行動を媒介する変数として実行機能を取り上げ,社会的スキルと実行機能がかかわって問題行動が生起するというプロセスを明らかにすることが目的であった。本年度は,社会的スキルと実行機能が関わって問題行動が生起するプロセスを検討するために,これまでに実施した2回の調査について階層的重回帰分析を用いて検証を行った。 そのために,Cohen & Cohen(1983)の分析手順にならい,階層的重回帰分析を実施した。まず,2回目に実施した問題行動領域解釈度得点を目的変数として,ステップ1で共変量である1回目の問題行動領域下位尺度得点を,ステップ2で主効果変数である社会的スキル領域下位尺度得点と実行機能下位得点を,最後にステップ3で交互作用項として社会的スキル領域下位得点と実行機能下位得点を回帰式に順次投入した。これにより,社会的スキル,実行機能,社会的スキルと実行機能の交互作用という3つの説明変数が,1回目の問題行動領域下位尺度得点から,2回目の問題行動領域下位尺度得点までの変化量をどの程度予測するかを検討した。 その結果,社会的スキルと実行機能の交互作用項を投入したステップ3の増分が有意であり,社会的スキルと実行機能が問題行動を予測することが示された。 本研究の結果から,社会的スキルと問題行動との間を媒介する実行機能の要因が明らかにされた。今後の研究においては,実行機能の発達について個人差変数も含めた検討が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)