2012 Fiscal Year Annual Research Report
フロー体験を促進させる活力資源育成プログラムの開発
Project/Area Number |
22730553
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Research Institution | Tokyo Seitoku University |
Principal Investigator |
石村 郁夫 東京成徳大学, その他部局等, 助教 (60551679)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | フロー体験 / 強み / ポジティブ心理学 / ポジティブ心理学的介入法 / 心理教育 / うつ / 不安 |
Research Abstract |
今年度は,(1)前年度の研究成果を踏まえ、日常生活におけるフロー体験を促進させる心理要因として、個人に備わった強み・長所の積極的活用が抽出されたため、フロー体験と強みの自覚の程度との関連性を検討することを目的とした。また、(2)昨年度、開発途中であった日常生活におけるフロー体験を促進させる心理教育テキストを作成し、その介入効果を測定することを目的とした。 (1)217名の大学生(男性100名、女性117名:平均年齢18.48±1.14歳)を対象にフロー体験チェックリスト、独自に作成した強みチェックリスト、抑うつ(SDS)、不安(STAI)を含んだ質問紙調査を実施した。相関分析の結果、フロー体験と強みの自覚との間に有意な相関係数が得られたが、その値は微弱であった。しかし、分散分析の結果、自覚する強みの数が多ければフロー体験の生じる活動数が増えることが示された。一方で、日常生活においてフロー体験の生じる活動を一つ以上持っていることはうつ病や不安障害のリスクを低める可能性が示され、日常生活においてフロー体験を促進させる臨床的意義があらためて確認された。 (2)日常生活におけるフロー体験を促進させる心理教育テキストを作成し、その介入効果を測定することを目的とした。調査協力者は、フロー体験を報告しない28名の大学生(介入群:男性3名,女性12名,平均年齢21.40歳,SD=1.40,統制群:男性7名,女性6名,平均年齢20.38歳,SD=3.80)であった。二要因分散分析の結果、介入群においてフロー体験の活動数が増加したことから本介入の妥当性・有効性が示された。また、活動的快感情が増加し、抑鬱・不安感情ならびに無気力的認知が軽減したことから、ポジティブな心理状態になることが示された。しかし、1ヵ月の介入期間では本来感には効果が波及しなかったため、介入手続きを吟味することが課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)