2011 Fiscal Year Annual Research Report
体験的学習による心理的援助者の養成:大学院課程に即した体験的グループの効果検討
Project/Area Number |
22730563
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Research Institution | Kyoto Bunkyo University |
Principal Investigator |
細越 寛樹 京都文教大学, 臨床心理学部, 講師 (80548074)
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Keywords | 心理的援助者 / 臨床心理士 / 大学院教育 / 体験的学習 / トレーニンググループ / ゲシュタルト療法 / 効果研究 / プログラム評価 |
Research Abstract |
本研究は、臨床心理士指定大学院の教育プログラムに導入可能である通常授業形式(毎週1コマのペースで半期間)と集中授業形式(数日間で通常授業形式と同コマ数分)を用い、臨床心理士等を目指す心理的援助の初学者のトレーニングとして、ゲシュタルト療法の立場から体験的グループを別個の2群に対して実施し、統制群を加えた3群間でその効果を比較検討するものである。 想定されていた通り平成22年度だけでは十分な参加者数を確保できなかったため、平成23年度も引き続きデータ収集に努めた。具体的には、通常授業形式による1群および集中授業形式による1群の計2群に対して体験的グループを実施した。量的な効果測定指標として体験過程や感情体験に対する態度および身体に対する気づきを測定する尺度を採用し、統制群を含めた3群に対して年間3時点での縦断的な質問紙調査を行った。質的な効果測定として、体験的グループの様子を映像および音声データとして保存するとともに、毎回のグループ実施後に自由記述形式の質問紙調査を行った。 なお、体験的グループの質や安全性を高めるためにスーパービジョン等を通じた検討は随時行われた。また、学会やワークショップを通じて最新の研究知見に触れる機会を作り、有益な示唆を数多く得た。さらに、平成22年度に取得したデータに対して予備分析を行ったところ、複数の指標において体験的グループが有効であることが示唆されており、その知見を複数の学会にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、2年間で一定数のデータを得ることに成功したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は得られたデータの分析に重点を移していくこととする。なお、通常授業形式群に比べて集中授業形式群の参加者数が若干少ないため、可能であれば集中授業形式による1群の追加を検討する。
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