2011 Fiscal Year Annual Research Report
「攻撃性と安全基地スクリプトアセスメント法」による愛着パターン分類についての研究
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22730568
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
工藤 晋平 広島国際大学, 心理科学部, 講師 (70435064)
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Keywords | 心理検査 / 愛着 / 表象 |
Research Abstract |
本年度は、当初の目的に添って、幼稚園や保育園に通う子どもの母親に対し調査を行った。調査対象となったのは3歳~6歳の子どもを持つ母親であった。母親に対しAAIと呼ばれる半構造化面接を行い、WAIS-IIIという知能検査を行い、さらに子どもの様子を捉える調査用紙CBCLを施行した。これに加えて、本研究の焦点である攻撃性と安全基地スクリプトアセスメント法(以下、スクリプト法)を実施した。 AAIは養育者(本研究では母親)の愛着に関する表象のsecurityを捉える標準的な面接法であり、これをアセスメント法の収束的妥当性を検討するものである。またスクリプト法では単語群より物語を作成してもらうため、知的能力との弁別を行うため(弁別的妥当性)にやはり標準的な知能検査の1つであるWAISを行っている。これを用いたのは、この検査の一部に絵を物語の順番に並べるという検査が含まれており、こうした一般的な物語作成の能力とスクリプト法の愛着に関する物語作成の能力との弁別を行えると考えたためである。CBCLは安定した愛着表象を持っている養育者の子どもは安定した発達を遂げるとの愛着理論の仮説に則り、スクリプト法の基準関連妥当性として実施したものである。 本年度行った研究は、このように研究課題の一部を構成し、スクリプト法の妥当性を検証する上で重要なステップとなる。3月にはスクリプト法の評定について、開発者の下でスクリプト法の評定を行ってきた海外の研究者のもとへ赴き、検討を行い、文化的差異やそれを考慮した実施法・評定法についての意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初予定していたのは子どもの母親の調査と、新たに病院での実施であったが、昨年の震災の影響を受け、依頼予定であった病院での実施が難しくなり、来年度にずれこんでいる。また、実施済みのAAIの逐語録の作成に遅れがあるために、評定が行えていない。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の遅れを取り戻すべく、早い段階から保育園・幼稚園での調査を継続するとともに、AAIの逐語録の作成を進め、大学の夏季休暇にまとめて評定についての検討を学外の研究者と行えるよう、準備を整える。 病院での実施については、すでに病院の了承は得ているため、調査協力者の募集のための案内を作成し、速やかに実施に移りたい。
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