2012 Fiscal Year Annual Research Report
海馬関連ネットワークの構築・維持と記憶形成に対するコリン作動性入力の研究
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22730583
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡田 佳奈 広島大学, 総合科学研究科, その他 (50528263)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 生理 / 神経回路網 |
Research Abstract |
本研究では、まず、海馬関連ネットワークの記憶機能と機能分化に内側中隔/垂直対角帯(MS/vDB)とマイネルト基底核(nBM)由来のコリン作動性入力がどのように関わっているのかという、ネットワークと機能分化の検討を行う(機能分化的メカニズムの研究)。加えて、コリン作動性入力の遮断による海馬関連ネットワーク内のアストロサイトや神経細胞の変性が、ネットワーク全体の崩壊と記憶障害を引き起こすメカニズムを経時的に検討する(時系列的メカニズムの研究)、とともに、記憶の種類と担当するネットワークによってそのメカニズムが違うのかどうかを検討した(両研究の統合)。海馬関連ネットワークの空間参照記憶・空間作業記憶機能におけるMS/vDBとnBMのコリン作動性入力の役割の違いに加え、MS/vDBとnBMのコリン作動性神経細胞損傷による記憶障害に対するコリンエステラーゼ阻害剤の投与効果を詳細に調べた。イムノトキシン細胞標的法によって、MS/vDBコリン作動性ニューロン損傷マウスとnBMコリン作動性ニューロン損傷マウスを作成し、オープンフィールド課題、空間参照記憶課題、空間作業記憶課題を用いて、行動におけるその損傷効果を調べた。MS/vDB損傷マウスは空間参照記憶課題、nBM損傷マウスは空間作業記憶課題において記憶種特異的な記憶障害を示した。また、これら領域特異的な記憶障害は、コリンエステラーゼ阻害剤の投与によって回復した。さらに、課題中の行動分析より、コリン作動性ニューロン損傷や損傷動物に対してコリンエステラーゼ阻害剤投与によって動物の情動性や活動性に変化が起こることが示唆された。今後は、海馬ネットワークの組織学的な変容や、アルツハイマー病記憶障害の周辺症状としてあらわれる情動症状等に関しても検討を進め、コリン作動性投射が海馬関連ネットワークに果たす役割を包括的に考察する。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)