2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22730612
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
生嶌 亜樹子 愛知教育大学, 教育学部, 講師 (50413240)
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Keywords | 台湾 / 学校 / 教育課程 / 民営化 / 民主化 |
Research Abstract |
本研究は、台湾における学校の民営化を対象として、政策分析および事例校調査による実証分析をもとに、その理論と実践とを明らかにするものである。対象として、近年の台湾における教育の規制改革のもとで公設民営学校として設置・運営されている新しいタイプの学校のうち、特色ある教育課程を編成・実施している例に焦点をあて事例校調査を行った。 平成23年度の研究実績は以下の3点である。(1)平成22年度の調査にもとついて設定した考察枠組みをもとに、事例校調査および文献収集を実施し、同時にそれらの調査データと整理・分析した。とくに、地域の環境や教育資源を活用した学校づくりの例(宜蘭県・人文国小中学)と、保護者や市民の協働による学校づくりが実現された例(新竹県・大坪国小学)を特徴的な事例として位置づけ、継続的に文献収集を実施した。(2)平成22年度3月に、比較研究のために調査を行った中国(大陸)の事例についての補足的な文献・資料を収集し、台湾の教育改革における教育の「民営化」「民主化」「自由化」の3つの概念の関係性について、中国(大陸)・日本と異なる特色を持つ点において考察枠組みの精緻化を試みた。(3)学校の民営化に関する地方の自治条例について、台北市・新竹市・台中市・台南市・宜蘭県の文献・資料の収集・整理を行った。 上記の研究手続きにおいて、台湾における学校の民営化にかかわる政策とくに条例の制定過程およびその運用、公設民営学校の設置・運営にかかわる具体的事例が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた事例調査・必要とする文献の収集が計画どおり達成され、研究成果の総括のための準備が整ったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、研究成果の総括および成果の報告(研究会・学会等での報告)をもとに、研究全体のまとめを行う。その際、必要に応じて補足インタビューや文献収集等を実施する。
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