2011 Fiscal Year Annual Research Report
綴方・作文教育における学力と評価に関する理論と実践
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22730641
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
川地 亜弥子 大阪電気通信大学, 工学部, 准教授 (20411473)
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Keywords | 生活綴方 / 作文教育 / 国語教育 / 学力 / 教育評価 / 言語発達 / 生活指導 |
Research Abstract |
1 戦後綴方・作文教育に関する実践分析 本年度は、特に1980年代以降の作文教育における作品批評、生活指導、集団づくり、教育評価に焦点をあてて調査・分析を行った。昨年度分析した西條昭男(京都)、佐藤寛幸(大阪)、仲俣勝義(鹿児島)に加え、太田一徹(北海道)、伊藤和実(埼玉)、田中郁(高知)、得丸浩一(京都)に注目し、実践記録を主たる分析対象として研究を行った。上記の綴方教師の実践に関する研究ノートとして、日本作文の会編『作文と教育』2011年4,5,6,7,9,10月号、2012年1月号に「現代の生活綴方に学ぶ」を掲載した。未だ研究論文としてはまとめておらず、今後の課題である。 2 戦前綴方教師の実践に関する資料収集・実践分析 秋田の綴方教師、佐々木昴の実践を彼の「リアリテ」概念に注目して分析し、研究発表を行った(川地亜弥子「生活綴方における『生活』と『個のリアリテ』-佐々木昂の所論に注目して」全国作文教育研究大会、2011年7月30日)。この発表では、綴方作品「職業」(佐藤サキ作)に対して佐々木が「リアリスティックでない」と指摘したことの内容について議論を行うことができ、有益な示唆が得られた。 3 現代の学童期における学力と発達に関する研究 本年度は、学童期における学力と発達に関する研究テーマの発表が多くあり、昨年度に比べて発達研究関係者との交流が活発に行えた。書き言葉と話し言葉の発達、社会性の発達とその評価について示唆を得た。今後はこれらの成果を生かして研究論文を執筆していくことが課題になる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
戦前の綴方実践の分析としては佐々木昴に焦点を当てて進めることができた。綴方「職業」とリアリティの問題など、作品批評分析について一定の成果を挙げることができた。戦後の綴方・作文教育の実践としては、7名の教師の実践について分析を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
戦前の綴方教師の資料の収集が円滑に進むよう計画を立て、実行する。 戦後の綴方・作文教育については、これまでの調査・研究ノートをもとに、論文を執筆することが挙げられる。 また、野名龍二関係の資料の収集について進め、インタビューが実行できるよう計画する。 綴方指導の系統性と、作品批評の観点、子どもの発達についての認識について、これまでの綴方・作文指導においてどのように関係が論じられてきたか明らかにする。
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