2010 Fiscal Year Annual Research Report
中学・高校生のメディア利用と教育的統制に関する社会学的研究
Project/Area Number |
22730656
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大多和 直樹 東京大学, 大学総合教育研究センター, 助教 (60302600)
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Keywords | 中高生のメディア利用 / 生徒指導 / 生徒文化 / 若者論 / メディアコミュニケーション |
Research Abstract |
研究計画では、高校・中学の調査を進める予定であったが、理論的検討の結果、また、中学での聞き取りを経て、H22年度~H23年前期の調査を中学生に焦点づけることとした。中学では、生徒指導に占める携帯電話等の指導の比重が急速に高まってきていること、これまで社会学的な研究の俎上に乗りにくかった生徒がどのように携帯電話を所持し、また特有のケータイ文化に参入していくのかについて明らかにすることができることがみえてきた。 ●理論的検討 これまでの若者/子どものメディア利用にかんする社会学的研究をレビューを進めた。とくに、中学生がどのように携帯電話を所持し、どのように特有の文化に参入していくのかについては、十分には明らかにされているとは言いがたいこと、さらに、その参入過程に学校や親からの統制がどのように影響しているのかについては、ほとんど知見が積み重ねられていないことがみえてきた。 ●教師対象:生徒指導調査(聞き取り) そこで、首都圏の中学校を対象に、管理職、生徒指導主任、一般の教員にたいする聞き取り調査を行った。 ●生徒対象:メディア利用調査(聞き取り) H22年度は、1校の中学を対象とし生徒のグループインタビューを行った(2人x10グループ)。(1)生徒の中に携帯電話を用いたコミュニケーションへの参入に温度差があること。(2)携帯を持っているか否かで、コミュニケーションの範囲に大きな差が生じているにもかかわらず、それが友人関係からの排除等につながらないような特有のつきあいの仕方が(潜在的に)あることがみえてきた。
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Research Products
(1 results)