2010 Fiscal Year Annual Research Report
初任者への指導・支援と学校の組織風土が初任者の力量形成に及ぼす影響
Project/Area Number |
22730664
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
米沢 崇 奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (20569222)
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Keywords | 初任者 / 指導教員 / 力量形成 / 組織風土 |
Research Abstract |
本研究の目的は,初任者への指導・支援の取り組みと教職員集団の組織風土が初任者の力量形成に及ぼす影響について明らかにすることである。 本年度は,次の内容を実施した。1)平成22年8月にA県内の平成20・21年度採用の初任者599名を対象に予備調査を行った。得られたデータを分析し,各調査項目を構造化・精緻化し,本調査で用いる「小学校教員の力量に関する調査項目」「初任者への指導・支援に関する調査項目」「教職員集団の組織風土に関する調査項目」等を作成した。2)予備調査で作成した各調査項目を用いて,平成23年3月にA県内の平成22年度採用の初任者313名,勤務校学校長268名,指導教員268名)を対象に本調査を行った。 また,予備調査で得られたデータをもとに,初任者への指導・支援の取り組みが初任者の力量形成に及ぼす影響について検討した。その結果,1)指導教員からの勤務校での生活に対する指導・支援が保護者対応と学級経営に関する力量の形成に影響していること,2)指導教員からの勤務校での生活に対する指導・支援や心理的サポートが授業計画・授業実施に関する力量の形成に影響していること,3)指導教員の授業計画・授業実施に対する指導・支援が授業計画・授業実施に関する力量の形成が影響していること,4)指導教員からの勤務校での生活に対する指導・支援が子どもへの対応に関する力量の形成に影響していること,5)指導教員からの教師としての模範が教師としての態度の醸成に影響していることが明らかになった。本調査のデータは現在分析中である。
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