2010 Fiscal Year Annual Research Report
色素増感型太陽電池を題材とした体験型エネルギー教育のための教材開発
Project/Area Number |
22730685
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
荻窪 光慈 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (00431726)
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Keywords | 教材開発 / エネルギー教育 |
Research Abstract |
高度に近代化された現代社会を維持するために、有限な資源である化石燃料の代替となる、再生可能な自然エネルギーの技術開発が求められており、今後の学校教育においても、これらの新しい再生可能エネルギーに関する理解を深めながら、その現代社会との関係を適切に評価する態度を養う必要がある。そこで、本研究では(1)再生可能エネルギーの中でも太陽光発電を題材とし、最先端の色素増感型太陽電池について児童・生徒に体験的に学習させる教材を開発すること、(2)開発した教材を活用して、学習効果を高める授業構成やカリキュラムを構築することを目的とする。 平成22年度には、以下に示す各事項について実施した。 (1)児童・生徒の実態把握及び新学習指導要領におけるエネルギー教育に関する題材の検討 現行の学習指導要領における児童・生徒のエネルギー教育に関する実施状況並びに学習指導で活用される学習教材やカリキュラムを把握するとともに、新学習指導要領においてエネルギー教育が学習できる場面を抽出し、系統的な指導内容の検討を進めた。 (2)色素増感型太陽電池を活用した体験的学習のための教材開発 学校教育現場において製作可能な色案増感型太陽電池を活用した教材について、太陽電池としての性能の高効率化並びに低コスト化を意識して開発を行った。従来、優れた特性を有する色素増感型太陽電池を製作するためには、高価な貴金属であるIn(インジウム)やRu(ルテニウム)を含む錯材料を用いることが必要であると言われているが、本研究では、これらに代わる安価な素材を用いた色素増感型太陽電池の開発を目指し、より効率の良い製作プロセスに関する知見を得ることができた。
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