2011 Fiscal Year Annual Research Report
病弱・身体虚弱教育における造形教材・教具の開発とその活用に関する研究
Project/Area Number |
22730687
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
高橋 智子 静岡大学, 教育学部, 准教授 (20436900)
|
Keywords | 病弱・身体虚弱教育 / 造形・美術教育 / 造形教材・教具開発 / 造形教材開発の視点 |
Research Abstract |
本研究は、病弱・身体虚弱教育において他の専門教育よりも体系づけられていない図画工作・美術に焦点をあて、病弱・身体虚弱教育における造形・美術教育の可能性を探り、その教育に関わる教員が、実際に教育現場で活用・応用することのできる造形教材・教具の開発および指導方法の提示(教材集作成)を行うことを目的としている。 本年度は、初年度同様に、研究の開始にあたり、静岡県立こども病院の病弱教室(訪問教育)の担当教員を研究協力者として加え、研究グループを再組織した。研究グループには新たな教員も加わり、年間を通して連携を行いながら教材開発及び実践を進めることができた。本年度の実践は、7月・12月・2月の全3回実施し、その実践毎に担当教員との事前教材作成会や協議会(事前・事後)を実施した。来年度の教材集作成に向けて、これまで実施してきた教材の良さや改善点を分析しながら、本年度改めて実施した教材もあった。昨年同様、事前教材作成会や事前協議会では、担当教員と共に造形教材の問題点(テーマ設定や材料・用具などに関すること)や授業過程の問題点(子どもの実態に合わせた指導や進め方、教具などに関すること)、実践における役割分担などを話し合い、造形教材を子ども達の実態に即したものに更に改善していくことができた。また、教具開発に向けて、子どもの身体及び活動に関する特徴や実態について考察を行っており、それと並行して、ユニバーサルデザインのはさみや筆、書見台などを収集すると共に、実践の中で実際に使用し、造形活動における改善点などを分析している。本年度のこれらの取り組みは、これまで以上に子ども達の実態にあった造形教材開発や実践および教具開発に繋がるといえる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教具開発に関して、子どもの身体および行動に関する特徴や実態の分析およびユニバーサルデザインの既製品収集、実践での使用などについて、予定よりも時間がかかってしまい、実際の教具の作成・改善に遅れがでている。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は、昨年度までの研究の成果をもとに、教材集の編集・作成を行っていく。教具開発については、当初の計画よりも遅れがでているが、本年度教材集の編集と同時に進めていく予定である。
|