2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22730691
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
小笠原 拓 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (20372675)
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Keywords | 教育学 / 国語教育 / 教育史 / 教員養成 / 資格試験制度 |
Research Abstract |
本年度は、「文検国語科」の試験問題作成に携わった試験委員について検討を行った。試験委員の履歴についてはデータが少なく専門分野等が不明の人物もまだ残されているが、中心的な人物については、かなりの程度を明らかにすることができつつある。 特に中心的な役割を担ったと現時点で推測される芳賀矢一については、日本近代文学館における調査などを通じて、その関わり方等に関する重要な資料を発掘することができた。保科孝一や藤村作などとの繋がりも含めて、収集した資料について整理分析を行っている段階である。既に明治期を中心に各回の試験委員の担当については、大部分明らかになっており、今後集めた資料を用いて詳細の解明を進めたい。 また試験内容と試験委員との関係について、試験委員の履歴や専門分野に基づいて分析し、担当した試験内容への影響等について整理を行った。試験の難易度や試験に対する試験委員の態度などについても、残された資料から分析を進め、試験委員たちがかなり「学術的な」態度で試験に臨むことを、受験生たちに期待していたことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4年計画ということもあり論文化への意識が本年度はやや低かったものの、資料の収集については、これまでの研究蓄積もあり比較的順調に進展していると捉えている。今後は論文化の意識を高めて、研究を進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
・データベースソフト等を用いて資料をより合理的に整理し、具体的な分析を進めやすい環境を構築すること。 ・未整理なものも含めて、収集した資料についての改題も含めた資料化・論文化を進めること。
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