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2012 Fiscal Year Annual Research Report

Tate‐Shafarevich群の計算法開発とその応用

Research Project

Project/Area Number 22740024
Research InstitutionTsuda College

Principal Investigator

松野 一夫  津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (40332936)

Project Period (FY) 2010-04-01 – 2014-03-31
Keywords代数学 / 整数論 / 楕円曲線
Research Abstract

本年度もそれまでの研究に引き続き、楕円曲線の2進岩澤μ不変量の計算および2進岩澤主予想の検証を重点的に行った。昨年度に大きな改良を施した、代数体の一部分岐岩澤加群のμ不変量との関係を用いた楕円曲線の2進岩澤μ不変量の計算プログラムを用いて、楕円曲線のμ不変量の計算を行った。また、そのデータと木田の公式の楕円曲線類似を用いて楕円曲線の2進岩澤主予想を検証するため、2進L関数の計算についてもその範囲を広げるべく、プログラムの改良を試みた。これらの計算をスムーズに行うために、以前より利用している計算機のメモリを増設したが、それに伴い、楕円曲線に付随するmodular symbolの計算をより広い範囲で実行できるようになった。そこで関連して、栗原によるmodular symbolを用いた楕円曲線のTate-Shafarevich群の計算法に関する実例計算も行った。
古典的な2-descentやFisherの結果をベースとした、一般の代数体上におけるSelmer群の計算プログラムのMAGMA上への実装も進めている。理論的側面でもFisherらによる新たな結果が続々と得られているため、それらも取り入れながら、より多くの場合に計算できるようなプログラムの開発を目指している。
Tate-Shafarevich群の単項化と可視性についての考察も開始した。まずはTate-Shafarevich群の可視性をイデアル類群の単項化の問題の類似とみなし、イデアル類群に関する新たな問題を考察したSchoofとWashingtonの結果を検討し、本研究で行う逆方向の類似に向けての考察を行った。
その他に、導手が1の楕円曲線の存在やそのSelmer群の振る舞いについても考察を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

理論的な側面で、出版できる形にまでまとまった成果は得られていないが、楕円曲線の2進岩澤不変量の計算や2進岩澤主予想の検証については着実に計算を進めている。単項化と可視性の考察も当初の予定通りに考察を進められている。

Strategy for Future Research Activity

楕円曲線の2進岩澤不変量の計算等については、引き続きプログラムの改良と計算の実行を進めていくが、次年度は最終年度であるため、得られたデータを集約し、理論的考察も追加した上で、結果をまとめたいと考えている。そのため、国内外の研究者と密に連絡を取り、得られた結果の意義や応用などについての情報交換を図りたい。

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Published: 2014-07-24  

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