2012 Fiscal Year Annual Research Report
自明な結び目を識別する結び目不変量の表現論的構造解析
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22740048
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
長郷 文和 名城大学, 理工学部, 准教授 (30513634)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 結び目 / 結び目群 / 指標多様体 / trace-free表現 / Chebyshev多項式 / knot contact homology |
Research Abstract |
本研究課題は,結び目の非自明性を識別する結び目不変量,特にSL(2,C)-character variety(指標多様体)について,その構造が本質的に結び目群のどの様なSL(2,C)表現に由来しているのか追及することを目的として,平成22年度より研究を推進してきた.一連の研究を受け,平成24年度は以下の様な成果を上げることができた. 第1の成果として,指標多様体のtrace-free断面を記述する方程式族を決定した.この結果により,組み合わせ的に導入されたabelian knot contact homologyとtrace-free断面との関係,特に,abelian knot contact homologyの幾何学的意味付けができるようになる.この成果について,2012年5月に箱根で開催された研究集会において講演を行った.また,この成果は,ある特殊な指標が,abelian knot contact homologyをtrace-free断面の双対として捉えるための障害になることを示している.この指標について,カリフォルニア大学サンタバーバラ校のD. Cooper氏を訪問し,セミナーでの講演,研究打合せを行うことができた.更に,この指標をghost characterとよぶことを提案し,賛同を得ることができた. 第2の成果として, 2橋結び目に対し,指標多様体のChebyshev多項式による表示についてA. Tran氏との研究を行い,指標多様体の既約性の判定法を,非常に初等代数的な方法により記述することができた.この成果については論文にまとめ,現在,国際学術雑誌に投稿中である. 以上が平成24年度の研究成果である.科学研究費補助金の支援により,最終年度までの一連の研究を計画通りに遂行することができた.この場を借りて,感謝申し上げたい.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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