2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22740055
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鎌谷 研吾 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 特任助教 (00569767)
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Keywords | モンテカルロ法 / 局所漸近正規性 / ベイズ統計学 / マルコフ連鎖 / エルゴード性 / 拡散過程 / 混合モデル / ロジスティク回帰 |
Research Abstract |
マルコフ連鎖モンテカルロ(MCMC)法は,使いやすいが理論的な解析が難しい数値計算手法である.従来の解析手法に限界を感じ,私は本課題での採用前の研究でMCMC法に弱収束性を適用し,一致性の概念を定義した.本年ではMCMC法のさらに深いふるまいを記述するため,一致性より弱い概念である弱一致性を混合モデルや二項モデルに適応し,収束性を示した.技術的にはLe Camや,IbragimovとHasminskiiにより整備された漸近統計理論と,非正規の漸近論および確率過程の収束理論を用いた.これらの理論で得られた帰結は従来のMCMC法の解析手法では得難いもので,弱収束のアプローチの意義を示すものである.また,通常は弱一致性しかないMCMC法が使われているモデルに対して,より良い手法を提案し,一致性によって正当性を示せた.このアプローチは,他の様々なMCMC法の正当性を示す指針になると期待される.
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Research Products
(4 results)