2012 Fiscal Year Annual Research Report
対称関数のプランシェレル確率測度における平均について
Project/Area Number |
22740060
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松本 詔 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 助教 (60547553)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 確率論 / 代数学 |
Research Abstract |
ヤング図形の上に定義されるプランシェレル測度とランダム行列の関連について研究していくことが現在の研究テーマである。本年度の主な成果は、ある種の不変性を持つランダム行列に対し、その行列成分のモーメントを計算する手法を確立したことである。これらはプランシェレル測度の類似物とも関連している。 直交変換やユニタリ変換で分布が不変になるようなランダム行列を考える際、行列の対角化を踏まえると、固有値の分布と行列成分の分布に関連が期待される。この場合、行列成分の分布を、行列のトレースの平均などで記述する手法を確立した。これはCollins, Saad 両氏との共同研究である。これまでのWeingarten calculusの研究の応用であり、新しい2重のWeingarten関数を用いて記述された。すなわち、対称群上の類関数や、有限ゲルファント対の球関数が現れ、ヤング図形上の和として表示される。 また一見関係の無い研究内容であるが、次の結果を得た。係数が独立同分布で標準実正規分布に従うようなランダムな級数を考えると、その実零点がパフィアン点過程を成すことを示した。この研究で、ある特殊なガウス変数の符号のモーメントが、パフィアンで記述されることを示した。このような結果は本研究課題の「様々な確率論的な量を、組合せ的に記述する」というテーマの一つに則していると言えよう。このランダム級数の研究は、白井朋之氏との共同研究によるものである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)