2012 Fiscal Year Annual Research Report
通信品質保証システムのための確率ネットワーク算法の確立
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22740070
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
高田 寛之 長崎大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10297616)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 確率ネットワーク算法 / 通信品質保証 |
Research Abstract |
本研究はリアルタイム性を要する通信アプリケーションのための通信品質保証技術の基礎理論を目的とする。様々なネットワーク要素やネットワークトポロジを考慮して、バックログや遅延の確率的な上界を求める計算方法について調べた。特に本年度では、研究実施計画に述べた、(i)minimum二項演算子と漸近対数母関数演算子の入れ替えにおける値の差の調査、(ii) 非フィードフォワード型ネットワークへの応用の二点を行った。 (i) については、パラメータαの指数分布に独立同一に従う確率変数のn個の和Xnとパラメータβの指数分布に独立同一に従う確率変数のn個の和Ynに対して数値実験を行い、演算子の入れ替えによって値が変わることが観察された。分布パラメータαとβとの距離や母関数パラメータθと母関数収束境界との距離が大きいほどこの差が小さくなることも観察された。しかしながら、これらの距離を用いて陽に正確な性能評価量を推測するまでには至らなかった。(ii) については、最悪値評価より精密な確率上界評価を与えた。成果は国内学会で発表を行った。 本研究成果は、これまで確率評価が難しいとされていた非フィードフォワード型のネットワークに対して、最悪値評価よりは精密な確率評価法を与えた点で、応用上の観点から、非常に重要である。(i)に関しては、数値実験上の観測結果であるので、厳密な確率分布の裾の減衰率を求めるためには数学的に厳密な証明が必要であり、また分布パラメータや母関数パラメータの位置がどのように、影響しているかを明確にする必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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