2010 Fiscal Year Annual Research Report
鞍点型問題に対する高速精度保証付き数値計算法の構築
Project/Area Number |
22740074
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Research Institution | Nakamura Gakuen University Junior College |
Principal Investigator |
橋本 弘治 中村学園大学短期大学部, 幼児保育学科, 講師 (40455093)
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Keywords | 鞍点型問題 / 精度保証付き数値計算 / 前処理 |
Research Abstract |
行列BB^Tを前処理とする2重前処理における鞍点型問題に対する精度保証付き数値計算法において、本年度は行列Aが半正定値となる場合、かつ、A=diag(A_1,A_2)となる場合について、ブロック性を生かした行列A+B^TQ^<-1>Bの最小固有値の効率的な評価法の開発を計画した。但し、行列A_1は正定値、行列A_2は半正定値と仮定する。基本的な方針は、行列diag(A_1,A_2)+B^TQ^<-1>Bの最小固有値を行列diag(A_1,O)+B^TQ^<-1>Bの最小固有値で下から抑えることができることを利用するものである。但し、行列diag(A_1,O)+B^TQ^<-1>Bの疑似(一般)的なLDL分解は得られていることから、最小固有値の評価法は既に完成しており、よって、目的は効率的な計算法の開発であった。本年度、様々な数値実験を行った結果、半正定値部分のA_2の選び方が重要となることが多くの数値例より明らかとなり、また、その選び方は実際問題(静磁場問題や曲面補完問題)において構造的に比較的簡単に決定できることも明らかとなった。よって、本年度の目標は概ね達成できている現状である。すなわち、本研究で対象としている問題は実際問題であり、行列解析として考えるというよりは実際問題により(時に伝統的に)決定されるパラメータをみながらA_2を決定することで、行列A+B^TQ^<-1>Bの最小固有値を効率的に評価することが可能となるのである。従って、平成23年度以降は当初計画の通りに研究を遂行していく予定である。
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Research Products
(4 results)