2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22740081
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
平田 賢太郎 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (30399795)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 半線形楕円型方程式 / 熱方程式 / 境界挙動 |
Research Abstract |
滑らかな有界領域において半線形楕円型方程式の解の絶対値が調和優関数をもつならば,解は殆どすべての境界点で有限な非接極限をもつことを示した。複雑領域の場合も含め,解の絶対値が調和優関数をもつための適当な条件を与える必要があるが,これは次年度に行う。また,複雑領域上の熱方程式の非負値解の積分表現に関する研究に向け,Carleson評価などの結果を得ることができた。次年度には積分表現定理の完成を目指す。 関連する研究集会やセミナーに参加し意見交換するとともに研究成果の発表を行った。また,9月にRIMS研究集会「Potential Theory and its Related Fields」を開催し,計32名による講演があり,ポテンシャル論に関する最新情報の収集を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
半線形楕円型方程式の正値解(優調和関数の場合)の増大評価やHarnack不等式,Lipschitz領域における熱方程式のGreen関数の大域的評価は順調に解決できた。一方で半線形楕円型方程式の解が劣調和関数である場合の境界挙動に関する新しい問題が生じたため,熱方程式の非負値解に関する研究への取り組みが少し遅れているが来年度には完成できる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果を研究集会等で発表しつつ,半線形楕円型方程式の解が劣調和関数である場合の境界挙動・熱方程式の非負値解に対する積分表現について考察する。専門書や関連論文を読みつつ,必要であれば,セミナーや研究集会を開いたり専門家を招聘したりし意見交換をしながら研究を進める。
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Research Products
(3 results)