2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22740085
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
甲斐 千舟 金沢大学, 数物科学系, 助教 (70506815)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 因果構造 / 正則錐 / 等質有界領域 |
Research Abstract |
平成23年度に引き続き、主に因果多様体の因果自己同型写像に関する研究を行った。因果多様体が対称な場合にはある程度の事実が知られているが、本研究で対象としているのは、対称とは限らない因果多様体の場合である。特に、最も基本的な因果多様体である正則開凸錐を対象として、その因果自己同型写像で非線型なものがどれくらい存在するのかという問題について、研究を行った。前年度の研究により、正則開凸錐が対称である特別な場合には、局所的な因果自己同型写像で非線型なものが存在することが判明した。本研究では、そのような非線型なものはほとんど存在しないのではないか、特に、正則開凸錐が非対称な場合には全く存在しないのではいか、という予想を証明する方向で研究を進めた。計算機による具体例の計算なども交えて研究を行った結果、まだ完全な解決には至っていないが、一定の成果が得られた。また研究成果を口頭発表した際に、本研究で今までに用いてきた手法だけでなく他の現代的な手法も取り入れてはどうか、という指摘を受けたことを踏まえ、アプローチの幅を広げて考察に取り組んだ。この研究で得られた成果を学術論文として出版するため、準備を進めている。この因果自己同型写像に関する研究の他にも、複素ユークリッド空間内の等質有界領域に対して自然な方法で定義される、代表領域と呼ばれる性質の良い実現の複素共役安定性について、リー環論的方法を用いて研究に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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