2012 Fiscal Year Annual Research Report
非線形結合振動子系の引き込み現象と時間遅れの影響に関する研究
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22740114
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Research Institution | Numazu National College of Technology |
Principal Investigator |
江上 親宏 沼津工業高等専門学校, 電子制御工学科, 講師 (90413781)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 結合振動子系 / 引き込み現象 / 周期解 / Hopf分岐 / 写像度 / 時間遅れ / 非平衡系 |
Research Abstract |
本研究では、結合したリミットサイクル振動子系の引き込み現象と時間遅れ導入に関する影響の分析を目的として、理論の実験の両面からのアプローチを推進する。 当該研究では、主にBelousov-Zhabotinsky(BZ)反応系とvan der Pol型方程式系を解析の対象としており、安定周期解の存在問題に対して単に数学的証明を与えるだけでなく、解析結果を実証するための実験系構築とデータ取得を研究工程に組み入れている点が、従来の数学研究と比べて新規性を持っている。今年度は、とりわけ実験によるデータ取得において進展があった。 1. 前年度、2種類の触媒(セリウムとフェロイン)が作用するBZ反応において反応溶液が4色5段階に変化するリズム現象に対して、Hopf分岐の存在定理構築による理論的な証明を完了したが、目下、ORPの測定データと整理し、論文執筆の段階にある。 2. 4つのBZ反応系を結合させてリズム現象の相互同期を観測するための反応槽を設計・製作した。この4槽結合用反応槽では、各カップリングの強さを調節でき、直線状結合と環状結合を実現できる。これまでに、触媒の種類、濃度組成、カップリング強度を変えながらORP計測し、一定の条件下で数理モデルの解析結果に対応する実測データが得られた。これらの研究結果に対して、数件の学会発表を行った。 3. トンネルダイオードおよびオペアンプを用いてvan der Pol型振動回路を製作し、これを適当なカップリング抵抗で結合させLimit cycleを観測する実験系の構築を完了した。次段階として、先行研究で得られている結合振動子系の周波数引き込みにおける安定解・不安定解に対応するデータ取得に向けて、回路設計に着手している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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