2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22740127
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
水野 範和 国立天文台, チリ観測所, 准教授 (20372526)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | サブミリ波 / 分子雲 / 星形成 / マゼラン銀河 / 近傍銀河 |
Research Abstract |
分子ガスと星形成の関係を星形成領域のスケール(10pc)から銀河スケール(1kpc)まで総合的に解釈することを目指し、大マゼラン銀河(LMC)の「スーパージャイアントシェル」と呼ばれる巨大膨張シェルに着目して研究を進めた。LMCの北部に位置する巨大膨張シェルLMC4とLMC5に付随する分子雲をASTE, Mopra望遠鏡により観測、ミリ波データとサブミリ波データを比較、特に2つのシェルの衝突領域にある分子雲で顕著な温度、密度上昇のあることを示した。原子ガスと分子ガスの分布、速度構造の比較からも巨大膨張シェルによるガスの掃き集め効果により、分子雲が形成されたことを示す一方、局所的なHII領域が分子雲における大質量星形成に直接的な影響を与えていることも示唆している。以上の結果は、銀河における星形成について局所的な星形成と大局的な現象を結びつける試みである。 巨大星団形成機構の解明については、銀河系内に存在する若い大質量星団である[DBS2003]179に対するNANTEN2による観測を実施、視線速度が20km/s以上離れた2つの異なる速度成分からなる巨大分子雲の存在を明らかにした。赤外線放射と二つの速度成分ともに空間的によい形状の一致を示しており、両成分ともに分子雲の星団やHII領域への物理的な付随を示唆している。同様の特徴は、Wd2, NGC3603, RCW38といった大質量星団周辺においても見られ、巨大分子雲同士の衝突が若い大質量星団の形成に重要な役割を果たしていることを意味する。 また、ALMAの科学運用(cycle 1)にもマゼラン銀河に対するALMAを用いた超高分解能観測を共同研究者と提案書を提出、3件で観測時間を確保した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Giant Molecular Clouds and Star Formation in the Tidal Molecular Arm of NGC 40392012
Author(s)
Espada, D., Komugi, S., Muller, E., Nakanishi, K., Saito, M., Tatematsu, K., Iguchi, S., Hasegawa, T., Mizuno, N. et al.
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Journal Title
The Astrophysical Journal Letters
Volume: Volume 760, Issue 2
Pages: article id. L25,5pp.
DOI
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