2011 Fiscal Year Annual Research Report
スーパーカミオカンデ検出器を用いたニュートリノ振動パラメータθ13の測定
Project/Area Number |
22740145
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梶 裕志 東京大学, 宇宙線研究所, 特任研究員 (80444397)
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Keywords | ニュートリノ / ニュートリノ振動 |
Research Abstract |
前年度に引き続きニュートリノ振動パラメータsin^22θ_<13>の測定を行なった。本年度の最大の成果は「θ13の有限値(θ13≠0)測定」を世界で初めて90%信頼度で実現したことである。この結果はT2K実験により2011年7月に学術雑誌Physical Review Letterへ発表された。 本研究課題はその中で「大気ニュートリノデータを用いたスーパーカミオカンデ検出器の校正と系統誤差見積もり」「スーパーカミオカンデ検出器で測定されたJ-PARCニュートリノビームデータの解析」である。前者について、研究代表者は特に「リング再構成」「粒子識別」のオフラインプログラムの整備を担当した。またこれらの系統誤差見積もりは、信号事象の検出効率、背景事象の除去効率それぞれについて独立に行われ、T2K実験の電子ニュートリノappearance解析に対して信号事象に関して5%、背景事象に関して12%の系統誤差を見積もった。後者については、スーパーカミオカンデ検出器で測定した1.43×10^<20>proton on target相当のニュートリノビームデータに対して行われた。整備したニュートリノ事象再構成プログラムにより、データ中のニュートリノビームタイミングに6事象の電子ニュートリノ事象を検出した。 上記の結果の他にT2Kビームライングループが測定した「Far検出器/Near検出器」比、Near検出器グループが測定した「振動前のニュートリノフラックス絶対値」、ニュートリノインタラクショングループが導出した「ニュートリノ散乱断面積」を併せて、電子ニュートリノappearance解析を行い、θ13値を測定した。この結果としてT2K実験が発表した0.03〈sin^22θ_<13>〈0.18(90%C.L.)という測定値を得られた。
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Research Products
(2 results)