2010 Fiscal Year Annual Research Report
最高エネルギー宇宙線観測のための複眼広視野雲モニターの開発
Project/Area Number |
22740154
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
得能 久生 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特任助教 (50431771)
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Keywords | 宇宙線 / 大気蛍光法 / 大気モニタ |
Research Abstract |
北半球最大の最高エネルギー宇宙線観測装置である、宇宙線望遠鏡実験において、30km離れた3地点の望遠鏡サイトとそれらの中央に位置するレーザー光射出施設に広視野雲モニタを設置する。この雲モニタによって望遠鏡視野内の雲の分布の時間変化を自動的に観測し、大気蛍光望遠鏡観測データに対するクオリティーカット条件の最適化を図る。 平成22年4月に全方位雲モニタ2台(広視野魚眼レンズとCCDカメラ)を製作し、同年5月、日本において調整、試験観測を行ったのち、同年6月、米国ユタ州の現地に雲モニタを設置した。設置後、データ取得の自動化に取り組んだ。現在、計算機プログラムによって自動的に運転している。同年10月、想定外の強風によりアクリルカバーが外れ、レンズおよびCCDカメラの交換を余儀なくされた。同年12月アクリルカバー設置法の強化を行い、再設置した。現在90%を超える稼働率を達成しているが、外気温が氷点下10度を下回るとアクリルカバーに霜が着き良好な画像が取得できないという問題があきらかになった。平成23年度にはヒーターの改良などで過酷な環境においても良好な画像取得を目指す。
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