2011 Fiscal Year Annual Research Report
星の中での12C(α,γ)反応測定に向けた高濃縮炭素12標的の開発
Project/Area Number |
22740181
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
牧井 宏之 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究員 (20425573)
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Keywords | 実験核物理 / 恒星内元素合成 / イオン注入 / 高濃縮標的 |
Research Abstract |
12C(α,γ)反応は恒星内のヘリウム燃焼期後の炭素/酸素比だけでなく、鉄までの中重元素の合成に大きな影響を与えることが知られているが、恒星内での温度に相当するエネルギーでの反応率の不確定性は大きい。従来の研究では実現できていない、恒星内の温度に近い低エネルギー領域での断面積導出を可能にするため、本研究課題では測定に必要な濃縮炭素12標的の製作とビーム照射中の標的原子核数を導出する手法の開発を行う。 標的の製作はECRイオン源・質量分析用偏向電磁石・ビーム収束用レンズ・試料照射用の真空槽から構成される装置を用いて、質量分離した炭素12イオンを金薄膜に打ち込んで行う。本年度は昨年度に引き続き標的に炭素12イオンを照射する真空槽内部の整備を進め、製作した標的内の炭素イオンの深さ分布や総量を推定するのに不可欠な、注入したイオン量を精度良く測定するためのサプレッサ電極付のFaraday CupやFaraday Cupで観測されたイオン電流量を記録するシステムの構築等を行い、標的の製作を継続した。また、短寿命核加速実験装置(TRIAC)からの高強度パルス化Heビームを用いた測定の解析結果を国際シンポジウムにて報告した。 さらに、筑波大学に新たに導入予定のタンデム加速器でのパルス化Heビームを用いた^<12>C(α,γ)^<16>O反応測定の可能性について検討を行い、関係する研究会に参加してその内容を紹介するとともに、関係者と議論を行った。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Tilted-foil technique for producing a spin-polarized radioactive isotope beam2012
Author(s)
Y. Hirayama, M. Mihara, Y. X. Watanabe, S. C. Jeong, H. Miyatake, S. Momota, T. Hashimoto, N. Imai, K. Matsuta, H. Ishiyama, S. Ichikawa, T. Ishii, T. Izumikawa, I. Katayama, H. Kawakami, H. Kawamura, I. Nishinaka, K. Nishio, H. Makii, S. Mitsuoka, A. Osa
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Journal Title
European Physical Journal A
Volume: 48
Pages: 54-1-10
DOI
Peer Reviewed
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