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2011 Fiscal Year Annual Research Report

格子ゲージ理論で探るLHCの物理

Research Project

Project/Area Number 22740183
Research InstitutionHigh Energy Accelerator Research Organization

Principal Investigator

山田 憲和  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (50399432)

Keywords格子ゲージ理論 / LHC / 数値シミュレーション / 強結合 / 素粒子論
Research Abstract

平成23年度の成果は以下の通りである。
Large Ncとε-regimeの関連についての研究1
非可換ゲージ理論の非摂動領域の性質を調べる際、Large Ncの極限をとるとシミュレーションの物理体積を非常に小さくとっても物理量に影響を及ぼさないことが知られている。一方、低エネルギー有効理論を非常に狭い体積で考えるε-regimeを調べることにより有効理論の結合定数を引き出すことができることが知られている。この2つ考えを組み合わせLarge Nc理論の非常に小さい体積での諸性質を調べることによりカイラル対称性の有無を調べることができるはずであり、この組み合わせ手法の妥当性を検討し、妥当である論理を導いた。
10-フレーバーQCD及び6-フレーバーtwo-colorQCD理論のゲージ結合定数のスケール依存性の研究:
Walkingテクニカラー模型の有力な候補である、上記2つの模型の結合定数のスケール依存性と質量異常次元を計算した。前者の理論では精密決定に向けた計算を行い、赤外固定点があることがほぼ確実であると結論した。後者については、β関数が非常に小さくなる領域はあるが、0になる前に再びβが大きくなり、固定点は計算できる範囲に無いようであることを見いだした。
多フレーバーQCD理論の有限温度相転移の研究:
もし理論がConformalなら有限温度相転移は無いはずである。従って、相転移の有無を調べることにより、Conformal Windowを特定することができるはずである。まずはConfineであることが確立している6-フレーバーQCDの相構造を調べた。まだ小規模な格子体積での計算しかないが、これまでに得られた結果はConfineと無矛盾である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

Large Nc理論の数値計算で予想以上に計算時間がかかりあまり進まなかったが、理論的背景等の数値解析以外の部分では進展があった。その他のプロジェクトに関してもほぼ予想通りの進捗状況である。

Strategy for Future Research Activity

このまま進展すれば特に問題ない。これまではどちらかというと効率良く質の良いデータをとることを優先してきたが、次年度からは徐々に纏め始め、論文として発表していく予定である。一方で、新しいアイデアが浮かんだ場合は、すぐにアイデアを実現できるよう柔軟に進めていく。また、他グループの動向にも目を配り情報収集にも力を入れていく。

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Published: 2013-06-26  

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