2012 Fiscal Year Annual Research Report
局在光電場中の単一カーボンナノチューブ電子状態の解明とその制御
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22740195
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
毛利 真一郎 京都大学, エネルギー理工学研究所, 研究員 (60516037)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | カーボンナノチューブ / ナノ構造 |
Research Abstract |
ナノ構造表面に局在する電磁場モードを用いたカーボンナノチューブの電子状態制御へ向け、分子ドープしたカーボンナノチューブの基礎的な光学応答とその電場印加効果を調べた。 分子ドープしたカーボンナノチューブでは、荷電励起子の生成などの多体現象やジオメトリ効果を反映した興味深い現象が観測されており、局在電場に対しても特異な応答が期待される。そこで、分子ドープによりホールドープしたカーボンナノチューブの発光の温度変化を詳細に測定・解析し、励起子が1次元的運動をするのに対し、荷電励起子は空間的に局在していることを明らかにした。電気化学的な手法を用いることで、正・負の荷電励起子が生成できることも示した。一方で、局在電場効果を検証する予備実験として、ホールドープしたカーボンナノチューブに一様電場を印加し、発光スペクトうの変化を検証した。その結果、励起子発光が回復するのに対し、荷電励起子発光はほとんど影響を受けないことがわかった。この結果は、荷電励起子が局在しているためだと考えられる。 また、酸素ドープカーボンナノチューブも、局在電場による電子状態制御に有望な候補であることを見出した。酸素ドープサイトに局在する励起子の発光量子効率は、ナノチューブ上を移動する1次元励起子をはるかに凌駕していることがわかった。 現在、このホールドープカーボンナノチューブの荷電励起子や酸素ドープナノチューブの励起子の局在性を利用し、プラズモニクス的手法でナノ構造周辺に発生させる局在電磁場による電子状態制御へと結びつけることを目指している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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