2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22740236
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
柴田 絢也 東洋大学, 理工学部, 准教授 (20391972)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | スピントロニクス / スピントルク / スピン起電力 / 拡散スピン流 |
Research Abstract |
近年、電流と磁化(スピン)が相互に起因する現象を対象とした研究が盛んにおこなわれている。これは固体中の電子の電荷とスピン自由度の特性を次世代磁気メモリなどのデバイスに応用しようとするスピントロニクス分野の基礎物理として中心的な役割を果たす重要な研究である。その中でも特に、サブミクロンサイズに微細加工された微小な強磁性金属における磁化の電流応答(電流が磁化に与えるトルクや力、それにともなう磁化ダイナミクス)についての理論的実験的研究の理解が急速に進んでいる。本研究の目的は、強磁性金属における伝導電子スピンの緩和を重点的に考慮し、その電流磁化応答に与える影響を微視的理論によって明らかにしていくことである。 本年度は、強磁性金属中の拡散スピン流によるトルクの研究を主に行った。この研究は昨年の二つのゲージ場によって誘起される電荷およびスピンの輸送に関する研究からヒントを得たものである。電流によるスピントルクの反作用として、磁化ダイナミクスによる起電力の発生があるが、昨年の研究ではこの磁化ダイナミクスによる起電力を詳細に調べることによって、拡散電流がスピン起電力によって誘起されることを示した。したがって、この反作用現象、すなわち本年度の研究対象となった拡散スピン流によるトルクが期待される。そこで、スピントルクを評価するためにスピン分極を電流が流れている非平衡状態において、Green関数を用いたダイヤグラムの方法で評価し、予想通りの結果を得ることができた。これまで強磁性体中の磁化にはたらくトルクは局所スピン流に比例して与えられていたが、この研究によって新たに拡散スピン流によっても磁化にトルクがはたらくことを微視的な解析計算により明らかにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)