2012 Fiscal Year Annual Research Report
十分発達した電磁流体乱流の計算科学:普遍性の検証及び情報縮約手法の開発
Project/Area Number |
22740255
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
芳松 克則 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70377802)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 流体 / 計算物理 / 数理物理 / 応用数学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1) 十分発達した電磁流体乱流(MHD乱流)の大規模直接数値計算(DNS)データを解析し、乱流の統計理論・情報縮約手法の中核をなす統計的普遍性を検証すること、(2)ウェーブレット解析に基づく情報縮約手法(CVCS手法)を開発することである。平成24年度に得られた成果の概要を以下に示す。 (A) 一様磁場下の低磁気レイノルズ数電磁流体乱流の初期値敏感さについて調べた。誤差場の非等方性の成長の仕方と、乱流場の非等方性の発展の仕方が異なることが分かった。 (B) 最も規範的なMHD乱流の一つである周期境界条件を満足する3次元MHD乱流場を対象にCVCS手法を開発した。特に、秩序渦度、秩序電流密度の並進、小さいスケールの生成を捉えるために必要となるウェーブレット空間での領域(セーフティゾーン)の影響について調べた。ウェーブレット空間の位置、方向に対してだけセーフティゾーンをもつCVCS手法では、もとの5%程度の自由度しか保持してないにもかからわず、乱流場の2次や3次の統計をよく再現することが分かった。 (C) 現実の流れでよくみられる複雑形状をした固体壁の境界をもつ流れのシミュレーション手法としてペナライズ法の研究も平行二平板間流れに対して行った。精度の検証のため、ペナライズ項で壁を表現した平均圧力勾配下の平行流の解析解を導出し、ポアズイユ流との比較を行った。ペナライズ項の強さが大きくなるにつれて、ポアズイユ流に漸近することを示した。 得られた成果により、MHD乱流の普遍性の解明が進み、MHD乱流の適合格子シミュレーション手法はじめとする計算科学的MHD乱流モデルの開発が促進されると期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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