2012 Fiscal Year Annual Research Report
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22750023
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
志賀 基之 独立行政法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究副主幹 (40370407)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 水素移動反応 / 第一原理計算 / 分子動力学法 / 経路積分理論 / 同位体効果 |
Research Abstract |
水素原子の量子性(零点振動・トンネリングなど)は同位体効果など化学的性質に反映される。しかし、通常の「静的な」量子化学計算には原子の量子効果が含まれていないため、大きな構造ゆらぎをもつ水素結合の定量的な構造解析は難しく、実験との詳細な比較が難しいのが現状である。そこで本研究の目的は、原子の量子ゆらぎと温度ゆらぎを厳密に取り扱うことのできる経路積分法を取り入れた ab initio 計算法を提案・確立し、これを用いて水溶液や核酸塩基対などの水素結合性分子集団やその重水素置換体の熱力学的構造ゆらぎや反応性を理論的に明らかにすることである。 本研究では、 ab initio 経路積分法を用いて、水素結合性分子集団における水素移動反応のシミュレーションを行い、トラジェクトリデータから反応機構などを解析する。本研究の目的に沿うためには、まず①自由エネルギー計算、実時間ダイナミクス、溶媒効果の取り込み、計算の効率化などを行うためにプログラムを整備・拡張する必要がある。それをもとに、②並列計算機を用いて、水イオンや核酸塩基対など水素結合性クラスターの ab initio 経路積分シミュレーションを実行し、可視化用コンピュータで分子動力学トラジェクトリのデータ解析を行う。本年度では②の作業の前半を終えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究成果は順調に出ており、平成24年度には4件の学会発表と6件の論文発表を行うことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、これまで通り研究を進めつつ、国内外で学会発表と論文発表を行う予定である。
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[Journal Article] J. Chem. Phys.2012
Author(s)
M. Shiga
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Journal Title
A quantum generalization of intrinsic reaction coordinate using path integral centroid coordinates
Volume: 136
Pages: 184103, 1-11
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Chem. Phys.2012
Author(s)
T. Yoshikawa
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Journal Title
Quantum tautomerization in porphycene and its isotopomers: Path-integral molecular dynamics simulations
Volume: 394
Pages: 46-51
DOI
Peer Reviewed
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