2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22750082
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
三野 孝 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40302533)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 不斉配位子 / 不斉合成 / 有機合成 |
Research Abstract |
本研究では炭素ー窒素結合軸不斉を利用した不斉金属触媒の開発を行うために、本年度次の2つの研究課題を実施した。 研究課題[1]:炭素ー窒素結合軸不斉インドール型不斉配位子を用いたパラジウム触媒によるインドール類のアリルエステル類への不斉アリル位アルキル化反応についての検討。 研究課題[2]:炭素ー窒素結合軸不斉を有する鎖状三級アミンの光学活性体の合成及びパラジウム触媒による触媒的不斉炭素-炭素結合形成反応への利用。研究課題[1]においては、ベンゼン環の6位の置換基がCF3基である炭素ー窒素結合軸不斉を有するインドール型不斉配位子を用い、反応溶媒等の検討を行うことにより反応条件の最適化を行った。その結果、インドールと1,3-ジフェニルアリルアセテートとの組み合わせにおいて80% eeの不斉収率で目的物が得られることを見出した。さらに様々なインドール誘導体を用いた不斉アリル位アルキル化反応の基質一般性について検討を行ったところ、最高90% eeの不斉収率で対応する目的物が得られることを見出した。研究課題[2]においては、t-ブチル基が置換された鎖状三級アミン部位を持つナフタレン骨格を有するアミノホスフィンの合成を行ったところ、炭素-窒素結合間に軸不斉を有することが明らかとなった。そこで、この化合物について、キラルHPLCによる光学分割を行ったところ、光学活性体として得ることに成功した。また、この光学活性体の炭素ー窒素結合軸不斉は室温において安定であることも明らかにした。さらにパラジウム触媒によるマロン酸誘導体のアリルエステル類への不斉アリル位アルキル化反応の不斉配位子として利用したところ、80% eeの不斉収率で目的物が得られることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)