2010 Fiscal Year Annual Research Report
フラーレン代替を指向した3次元構造を特徴とする電子受容性材料の創製
Project/Area Number |
22750127
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
家 裕隆 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (80362622)
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Keywords | 有機エレクトロニクス / 有機電界効果トランジタ / 薄膜型有機太陽電池 / 電子輸送性材料 / 共役系分子 / 構造物性機能相関 |
Research Abstract |
本研究の全体構想は、機能性材料を指向した新規π共役分子を開発することであり、このうち本研究では薄膜系有機太陽電池に適した電子輸送性半導体材料の開発を目的とする。有機エレクトロニクス材料への応用に向けたπ共役分子の開発が活発に行われており、これらの化合物を用いた有機電界効果トランジスタ、有機太陽電池への応用研究が注目されている。特に、有機太陽電池は、クリーンで無尽蔵の太陽エネルギーを有効に活用することで石油や石炭に代表される化石燃料の消費を削減できる点で興味がもたれている。これらの有機デバイスにおける材料開発に着目すると、キャリアが電子であるn型半導体材料はπ共役分子の還元種が本質的に不安定なため開発途上の段階である。とりわけ、有機太陽電池に適したn型半導体材料は実質フラーレン誘導体のみの状況であり、実用に向けたスケールアップ合成の困難さや高価格の観点から新機軸の材料が切望されている。そこで、本研究では応募者のこれまでの有機電界効果トランジスタに向けたn型半導体材料で得た知見をもとに、π電子系分子を用いた有機太陽電池材料の開発を行った。具体的には、薄膜系有機太陽電池において、フラーレンが有効に機能するのは、良好な電子輸送特性に加えて、異方性のない球状構造が光電変換特性の発現に寄与していると仮説をたて、3次元構造を特徴とする電子受容性分子の設計を行った。電子受容性部位には既知のペリレンカルボキシビスイミドを用いて、テトラフェニルメタン骨格を利用して目的化合物を合成した。合成した化合物の電子吸収スペクトル測定、蛍光測定、サイクリックボルタンメトリー測定から、3次元構造の構築に伴う物性変化を明らかとした。
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Research Products
(33 results)