2012 Fiscal Year Annual Research Report
光書換え可能な液晶ナノ構造を用いた近接場光シグナル輸送制御法の開発
Project/Area Number |
22760035
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
大平 泰生 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (10361891)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 近接場光学 / 分子マニピュレーション |
Research Abstract |
本年度は,液晶ナノドロップレットで構成した液晶ナノ構造における近接場光学特性を明らかにし,これによる機能性を検討することを目的とした。ここでは特に,近接場光励起と伝達の素過程を明らかにするために,(1)液体ナノドロップレットにおける近接場光励起,(2)液晶ナノドロップレットにおける近接場発光特性について重点的に調べた。まず,液体ナノドロップレットに発生する近接場光を観測評価するために,水のナノドロップレットを自己形成させる手法を考案し,ドロップレット近傍に発生する近接場光を光反応性分子薄膜によって精密に計測した。ナノドロップレットによると考えられるナノホールが形成されること,およびその偏光特性から近接場光の強度分布に応じた物質移動が生ずることを確認した。また,液滴サイズと入射光波長との近接場共鳴励起効果について理論的に考察した。さらに,ネッセント定在波中における液体ナノドロップレットを用いて,エバネッセント波励起ではホール寸法がアゾ薄膜の膜厚に大きく依存すること,近接場光の強度分布とナノドロップレット寸法に強い相関性があることが確認された。これらより,近接場励起におけるナノドロップレット寸法と位置選択性について検討した。さらに本研究では,蛍光性分子を分散した液晶媒質の短針エレクトロスプレー法を開発し,ナノメートルサイズの蛍光性液晶ドロップレットの形成条件の最適化を行った。また,液晶媒質内における蛍光分子の発光特性を評価した。ここではマイクロおよびナノスケールの厚膜と薄膜をスピンコート法により形成し,ナノ粒子における発光特性と詳細に比較検討した。特に,粒子化するに伴い,蛍光スペクトルが短波長シフトすることが明らかになった。これらの理論的考察を行うとともに,物質輸送機構を組み合わせた近接場発光特性制御法の開発を進めた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)