2011 Fiscal Year Annual Research Report
偏光画像解析を用いた時間変動ひずみ分布測定法の確立
Project/Area Number |
22760083
|
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
米山 聡 青山学院大学, 理工学部, 准教授 (90306499)
|
Keywords | 機械材料・材料力学 / ひずみ測定 / 画像処理 / 干渉 / 偏光 |
Research Abstract |
前年度までの研究により,1枚の画像からストークスベクトルの分布を得ることを可能とした.そこで,この方法により応力測定を可能とすることを目標とした. 本年度は,まずマッハ・ツェンダー干渉計に2枚の偏光子を加えた特殊な光学系(測定光学系)を構築し,この光学系から現れる光を提案する方法により解析する方法を検討した.測定光学系から出た光は提案するサバール板や1/2波長板等を組み合わせた光学系(偏光解析光学系)に入射する.偏光解析光学系を出た光はCCDカメラにより撮影される.この画像をフーリエ変換することで測定光学系を出た光のストークスベクトルを取得し,さらにそこから測定光学系による干渉縞の解析を行った.マッハ・ツェンダー干渉計を用いると透明な試験片の主応力和の値を得ることができる.そこで,き裂材の試験片の主応力和の測定を行い,さらにそこから応力拡大係数を求めることで得られた値が妥当であることを示した. 次に光弾性法に対して提案する方法を適用した.光弾性法の光学系(測定光学系)から現れる光は,提案する偏光解析光学系に入射し,さらにその光をCCDカメラにより撮影する.得られたストークスベクトルから,等色線および等傾線の位相値の解析を行い,主応力差および主方向を評価した.その結果,等色線の解析は可能であるが,等傾線の測定結果には誤差が多く含まれることが分かった.等傾線は従来の方法でも精度よく測定することは困難であることが知られている.今後,高い精度での測定を可能とするためには工夫が必要である. 以上の研究により,1枚の画像から光弾性縞模様や干渉縞模様の位相値を得ることが可能であることを示した.
|