2010 Fiscal Year Annual Research Report
「ピーリング工具」の提案:めっきによる作製と放電/レーザーによる瞬時成形
Project/Area Number |
22760096
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
田邉 里枝 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (70432101)
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Keywords | 特殊加工 / 微細工具 / めっき / 放電 / 瞬時形成 |
Research Abstract |
微細放電加工において微細電極が必要となるが、その作製には、従来の方法では時間がかかり今もなお研究課題となっている。本研究では0.1mm以下の加工用電極の簡便な作製技術を確立し、その電極の実用性を検証することを目的としている。 申請者らは、細線ワイヤ(コア材)の外周を融点の低い金属で被覆して、その被覆層の一部を除去(ピール)してコア材を露出させるピーリング工具を提案している。1年目は、コア材に対する前処理法、めっき浴の種類、浴濃度(ph)、浴温度、電流密度などのめっき条件を検討すること、また、作製したピーリング工具を用いて、単発放電による被覆層の除去条件を検討することに重点を置いた。コア材には融点が高いタングステンワイヤを用い、その周囲を亜鉛めっきで被覆した。亜鉛めっきとした理由は、亜鉛はタングステンに比べ融点が低く、コアを溶融せずに亜鉛のみを除去しやすいと考えたためである。また、めっき浴の管理が比較的容易で、条件の捜査範囲が広いためである。 これまでの結果、φ0.1mmのタングステンを用いて、亜鉛めっきにより1時間で外径0.3mmのピーリング工具を作製できることが分かった。しかし、通常の方法では、めっき表面に大きなくぼみが発生してしまい、均一なめっき表面が得られなかった。超音波振動を付与しながらめっきを行う工夫をしたところ、めっき表面に形成されるくぼみを完全になくすことはできなかったが、振動周波数がめっき面に与える影響を調べた結果、表面粗さRa=6μmまで低減できるめっき条件を見出した。 作製したピーリング工具を用いて、単発放電による亜鉛めっき層の除去を試みた。その結果、ピーリング工具先端部分において、コア材を溶融せずに亜鉛めっき層のみを数百μ秒で除去できる放電条件を見出した。また、この除去により露出するコア材の長さは放電エネルギーを制御することで達成できた。
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