2011 Fiscal Year Annual Research Report
超高速マイクロスピンドルの5自由度回転誤差の同時計測法の開発
Project/Area Number |
22760100
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
村上 洋 九州産業大学, 工学部, 講師 (00416512)
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Keywords | スピンドル / 回転誤差 / レーザ |
Research Abstract |
近年の金型等の微細・小型化に伴い,省資源,省エネルギー,省スペースを目的とした工作機械の小型化が進み,これらに用いるスピンドルも小型小径化・高速化している.金型の形状精度や表面粗さはスピンドルの回転精度に大きく影響される.それゆえに,マイクロスピンドル回転精度の評価方法のニーズが増加している.このマイクロスピンドルの5自由度の回転精度(2つのラジアル方向.2つのアキシャル方向・1つのアンギュラ方向)は基準球や軸と複数の変位計を用いる従来方法では変位計の測定範囲の制限や設置の際の機械的干渉,周波数応答特性などにより測定できない.これは,従来方法で使用する基準球や軸などは変位計(ほとんどが静電容量型の変位計で測定可能な球径,軸径に制限がある)で測定できるように大きく製作されるため,軽くて小径の軸しか把持できないマイクロスピンドルではこれら比較的大きい基準球や軸をチャックに固定できず従来方法では評価できないためである.また,基準球や軸が小径化すると複数の変位計を設置する際に互いが機械的に干渉し設置できない問題が生じる.これらの問題を克服するために近年いくつか方法が提案されてはいるが,ラジアルモーション誤差のみの測定であり,2つのラジアルモーション・2つのアキシャルモーション・1つのアンギュラモーションの5自由度の回転誤差を同時に計測することはできない.そこで本研究では,超高速マイクロスピンドルのラジアルモーション・アキシャルモーション・アンギュラモーション全ての誤差を同時に計測することが可能なシステムの開発を行った.測定システムの誤差解析を行い,スピンドル回転軸とロッドレンズ中心軸の偏心に伴い発生する遠心力が測定精度に与える影響およびレンズ真円度形状が測定精度に与える影響について明らかにした.また、高速主軸の測定を行い,静電容量型変位計と測定結果を比較することで本測定装置の有用性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた測定装置の評価および誤差解析を完了し、翌年度の研究計画の一部を実施済みであるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に引き続き超高速スピンドルを用いた測定実験を実施するとともに、計測アルゴリズム・ソフトウェアの開発を行う。
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Research Products
(3 results)