2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22760101
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
岩井 学 富山県立大学, 工学部, 講師 (30363873)
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Keywords | 超精密加工 / マイクロ加工 / 放電加工 / 超硬合金 / 金型 / 電極 / ダイヤモンド焼結体 / 表面粗さ |
Research Abstract |
電子機器部品を高精度に製造するため、超硬合金製の金型が多用されるようになっているが、超硬合金の放電加工では電極消耗量がきわめて大きく、形状精度や表面品位が問題となっている。本研究では、導電性を有するダイヤモンド粒子を原料とした新しいダイヤモンド焼結体(PCD)を開発し、放電加工用電極に適用する。新電極材の特性を活かし、電極消耗がなく、高能率・高精度な超硬合金金型の製造を実現することを目的としている。 まず、電極消耗率の大小は電極材の導電率および熱伝導率によって決定するため、導電性PCD素材の電気的特性および熱的特性を調べた。次に、導電性PCD素材をワイヤ放電加工および形彫り放電加工で加工する際の被加工特性を調べた。その結果、導電性PCDは被加工性に優れるとともに、表面性状を良好に仕上げられることが分かった。これらの結果をもとに、微細な切刃エッジを持つ電極工具を成形することができた。また、原料ダイヤモンド粒径が大きいPCDに対しても微細加工が可能であることを明らかにした。 導電性PCDを放電加工用電極に適用し、金型鋼および超硬合金の放電加工特性を調べた。その結果、金型鋼(SKDI1)を電極無消耗で加工できることが分かった。超硬合金に対しては、電極消耗量の少ない加工が行えることが分かり、精密放電加工ができる見通しを得た。また、金型表面の粗さを改善するため、放電条件の最適化および仕上げ加工法を検討した。
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Research Products
(6 results)