2010 Fiscal Year Annual Research Report
金属系アクアドライブシステムのためのトライボ電気化学溶出の定量評価
Project/Area Number |
22760109
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
内舘 道正 岩手大学, 工学部, 助教 (30422067)
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Keywords | トライボロジー / 水潤滑 / 不動態化 / 腐食摩耗 |
Research Abstract |
金属系アクアドライブシステムの使用環境となる水道水中での腐食摩耗現象解明のために重要となる金属表面の新生面の露出と再不動態化のモデル化を行うため,新生面の不動態化挙動に起因する電流-時間曲線モデルについて検討を行った.その結果,金属表面は非常に薄い少なくとも2層の不動態膜(Primary filmとSecondary film)とトライボ膜に覆われていると考えられ,ステンレス鋼においては対数則あるいは放物線則が適用可能であることがわかった.その測定方法には主にスクラッチのような機械的方法とポテンシャルステップ法のような電気化学的手法があるが,一致する場合と両者の差が大きい場合があり,その妥当性の検討が今後必要である.また,摩擦によって誘導されるひずみや温度上昇などの考慮も必要であり,温度上昇に関しては瞬間熱源の重ね合わせとアレニウスの式のような熱活性化過程で取り扱うことが可能であると考えられる。新生面の機械的露出を考える上で重要となる表面の微細凹凸を考慮した直接的接触問題解析のプログラム作成を行い,256×256グリッド程度のランダムな表面微細凹凸を考慮した接触問題における接触圧力分布,変形量,表面下応力分布等の計算が可能となった.また,ランダム表面のモデル化に関する研究を実施し,確率モデルにおけるパラメータと平均値・高さ分布について解析的に検討して関係式を導き,その妥当性を数値計算的に確かめた.
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Research Products
(2 results)