2010 Fiscal Year Annual Research Report
円筒・平板乱流境界層から放射される低周波音の抑制に関する数値解析
Project/Area Number |
22760125
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
渡邊 大輔 富山大学, 大学院・理工学研究部(工学), 講師 (70363033)
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Keywords | 流体工学 / 低周波音 / 騒音 |
Research Abstract |
本年度は、円筒・平板境界層から発生する低周波音発生機構の発生機構および性質を調査する段階と位置付け、圧縮性円筒境界層に対しDNSを実行し遷移領域と低周波圧力変動の関係および低周波圧力変動の性質について調査を行った。また、圧縮性平板境界層のDNSを実行し遷移段階における渦構造ならびに音波発生機構について調査を行った。 低周波音の発生領域を特定するため、ランダム的な流入攪乱振幅を増加させ遷移位置を変化させたDNSを実行し以下のことを確認した. ・遷移する位署が上流へと変化すると伴に壁面近傍に存在する流れ方向に正負交互に分布する変動の発生位置も上流へと変化する.このことから,低周波圧力変動の発生が遷移領域から発生していることが確認された. ・遷移領域下流では4.29kHz, 5.36kHzの比較的高い振動数の変動が卓越して現れているが,遷移領域の十分下流ではこれらの周波数の波が減衰し,それに変わり3.22kHzの変動が境界層外部において支配的となっている.また,この3.22kHzの変動の半径方向振幅分布は下流においてもほぼ変化していない. 圧縮性平板境界層空間発展DNSを実行し以下のことを確認した. ・斜行波の急速な増幅によりΛ状の構造が現れその頂部にヘアピン渦をを形成する.その後この構造を中心に音波が生じ,その頂部には正負の大きなdivuが分布している. ・このヘアピン渦頂部領域のLighthillとPowellの音源項の分布は一致していない.
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