2010 Fiscal Year Annual Research Report
数値流体力学による気液界面への固体粒子吸着現象の解明と予測
Project/Area Number |
22760130
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大森 健史 大阪大学, 工学研究科, 助教 (70467546)
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Keywords | 数値流体力学 / 自由界面 / 濡れ性 / ラグランジュ法 / 連成問題 / オープンソース・ソフトウェア |
Research Abstract |
気液(液液)界面との相互作用問題への適用を前堤とした埋め込み境界(IB) 法の開発: IB法における解像度不足を、任意に追加・削除できるラグランジュ的計算ノードの配置により解決することを考え、そのための基盤研究を行った。有限要素法に基づく解法を提案し、動的に形成されたノード連結により良好な解が得られること、ノード数密度の増加が、その方法によらず、常に解精度(解像度)を向上させることを示した。 気液界面への固体粒子吸着に対する計算手法の開発: 吸着が起こり、三相界線が存在する流れ場の解析手法開発を行った。 固体表面での動的濡れ現象を分子吸脱過程とモデルし、有効粘性係数として組み込むことで数値流体力学の枠組みに統合させた計算手法を提案した。この手法は数値流体力学のあらゆる計算法に容易に取り入れることができるため有用性が高いと考える。 自由界面を含む流れの計算手法の開発: 界面追跡法を衝突噴流による気液界面の不安定性解析に適用し、比較的高振幅・高波数な界面変形を捉えられることを確認した。また、物質量の移流・拡散問題に対してVOF法に着想を得た解法を提案した。この計算手法は、例えば、流れ場に含まれる界面活性剤濃度分布(気液界面への固体粒子吸着に大きな影響を及ぼす)を多数気泡系で求める際に計算コスト上の利点が大きい。 オープンソース・ソフトウェアの開発: 既存プロジェクトへの参加ではなく、オリジナル設計によるプロジェクト立ち上げへ方向を転換した。基本設計と一部の実装について完成させた。
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Research Products
(12 results)