2012 Fiscal Year Annual Research Report
異種液体接触に伴う物理化学的非平衡性により誘起される高速現象の複合スケール解析
Project/Area Number |
22760131
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山口 康隆 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30346192)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 相界面 / 物理化学的効果 / 分子動力学法 / SPH法 |
Research Abstract |
異種成分で構成される液滴同士の衝突と固体壁面上における液滴の挙動を取り上げ,粒子法によるマクロスケール解析に加え,分子動力学によるナノスケール解析を併用したシミュレーションを行った. 前者については,拡散界面モデルによる粒子法における界面張力の定式化を確立し,これを用いて,密度,表面張力が異なり,更に相互の液体間での界面張力を有する異種液滴間の衝突のシミュレーションを実現した.またこの結果について,他グループの実験結果との比較による検証を行い,モデルの妥当性を示した.これらの成果を国内の査読付き学会誌に投稿し受理されたほか,国際学会を含む複数の学会で発表した. 後者については,水,および水-アルコールの混合物の液滴が固体壁接する系に対して濡れ性の変化を解析した.特に壁面における電気的ポテンシャルが濡れと局所的な拡散性に与える影響について,詳細に検討を加えた.また濡れの定量化に関連して,固液,気液,固気各々の間の界面張力を別個に平面状の液膜系で算出した結果,液滴系で観測される接触角と,接触角の三相界面での釣り合いを表すYoungの式から導かれる接触角が概ね一致することが示唆された.その他では,ナノスケールの流動に対し,アルコールの添加が壁面付近でのせん断力やすべりに影響を与えることを示した.これらの成果を査読付き国際学会誌で発表したほか,国際学会を含む複数の学会で発表した. これらのマクロ,ナノスケールの解析により,異種液体の接触が液液,気液,固液界面に与える影響が明らかになり,複合スケール解析の足掛かりとなる結果が得られた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)