2010 Fiscal Year Annual Research Report
コンポジット圧電素子による局所異方性振動モード制御
Project/Area Number |
22760164
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本田 真也 北海道大学, 大学院・工学研究院, 助教 (90548190)
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Keywords | 繊維強化複合材料 / 振動モード / 曲線状繊維 / スマート構造 / 圧電素子 / 最適設計 |
Research Abstract |
1.曲線状強化繊維により,円孔を有する板の破壊強度および振動数の向上を目的として最適設計を行った.曲線状繊維は三次元の多項式曲面の水平面への射影として表現し,多項式の係数を設計変数とした.曲線状繊維は有限要素中心座標を用いて離散化され,要素内では一定の体積含有率および繊維配向角度を持つと仮定した.最適化手法には遺伝的アルゴリズムを用いた.結果,曲線状繊維を有する複合材は,平行繊維を有する複合材よりも高い振動数および破壊強度を有することが示された.円孔周りの繊維形状は孔に沿った形状となり,自然界の材料である骨の結晶構造と類似した.また,曲線状の繊維形状により板の振動モードは歪んだ形状になることを確認した.さらに非優劣ソートを用いた多目的遺伝的アルゴリズムを適用することで,各種の繊維形状に対して最も優れた面内強度を有する解(パレート解)を算出した. 2.数値解析結果との比較を行うため,曲線状繊維強化材を作成し,振動モード形状を測定した.局所異方性構造を簡易に実現する工夫として,スチールワイヤーおよびエポキシ樹脂により試験片を作成した.スチールワイヤーは塑性変形によりその曲線形状を保つことができるため,局所異方性構造の実現が容易である.作成した試験片に対して実験モード解析を行った結果,局所異方性材は任意の歪んだモード形状を発生することが確認できた. 3.スマート材料の振動モード形状制御手法開発の基礎段階として,圧電素子と複合材を組合せたスマート複合材の最適設計手法を提案し,優れた振動制御性能を有することを確認した.
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Research Products
(14 results)