2010 Fiscal Year Annual Research Report
誘電機能性流体を用いた受動・能動型双方に適用可能な慣性ダンパの開発
Project/Area Number |
22760165
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
松岡 太一 明治大学, 理工学部, 講師 (80360189)
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Keywords | 制振 / ダンパ / ダンピング / 振動制御 / 電磁誘導 / 慣性質量 |
Research Abstract |
初期段階として,流体慣性力を確かめるために,流体慣性質量を用いたダンパを試作した.この装置はピストンの外周がスクリュー状の溝が切られており,その溝を流体が高速に移動することによって慣性力が生まれるものである。本装置の抵抗力を振動台を用いて測定し,その効果を確かめた.次に,電磁石を様々な位置に取り付けて,機能性流体に磁場を印加すると,クラスタによって見かけの減衰力が制御可能かを確かめようとしたが,流体に微細な鋼球を混ぜた状態で実験したがあまり良い結果が得られなかった.これは界面活性剤の有無によると考えられ,続いてバッテリー液や塩水を試みる予定である.これにより電磁場を印加して,フレミングの法則により流体慣性力が制御可能かを確かめる. これらに関連して「非線形粘性流体を用いた流体慣性ダンパ」を日本機械学会東北支部講演会にて発表した. 今年度は,これまでの予備実験を参考に本件で提案するダンパを再製作する.それとともに,誘電性の流体および磁性粉体を選定する.その後,抵抗力特性実験を行い,理論と比較検討する.本ダンパを取り付けた小規模な一自由度振動モデルを用いた周波数応答実験および地震応答実験を研究室および振動実験解析棟で行い,その振動低減効果を検証する.それらと並行して,バイパス管内の電磁場および流体について有限要素法を用いた連成解析を行い,導出した理論と実験結果および解析結果と比較検討する.最終的に実地震動に対する本装置の有効性を確かめる.
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Research Products
(1 results)