2012 Fiscal Year Annual Research Report
超音波放射圧による高濃度生体微粒子群の非接触操作技術の開発
Project/Area Number |
22760169
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
野村 英之 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (90334763)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 非線形音響学 / 音響放射圧 / パラメトリック音源 / パルス圧縮 |
Research Abstract |
本研究の目的は,バイオテクノロジー,医療計測分野において必要とされる,マイクロ流路中の微粒子群を非接触かつ,安全に制御するための基礎検討である.ここでは微粒子制御のための遠隔力として,溶液中に任意のポテンシャル分布を生成可能な超音波放射圧を利用する.特に,今年度は音場制御技術の検討,さらに微粒子群の諸特性の計測技術の開発を目指した. 異なる周波数の2種の超音波ビームを流体中へ放射すると,媒質の持つ非線形相互作用により差周波数の超音波ビーム,すなわちパラメトリック差音ビームが発生することが知られている.昨年度までの研究により,パラメトリック差音ビームの形状制御が可能であることを示した.今年度はさらに,このパラメトリック差音ビームでの微粒子制御のほか,諸特性の制御として,微粒子位置の計測を試みた.そのためは,パラメトリック差音超音波による計測で問題となる距離分解能の改善を試みた. 通常,差音超音波は周波数が低い,すなわち波長が長いため距離分解能が悪い.その対策として,パラメトリック超音波へパルス圧縮の試みを行った.これは発生するパラメトリック差音として変調信号がなるように音源を駆動し,受信したエコー信号を信号処理することで実現できる.変調信号としてチャープ信号を採用し,シミュレーションと基礎実験による検討を行ったところ,パラメトリック差音においてもパルス圧縮が可能であることが示された.このことから,パラメトリック差音の距離分解能改善が期待できることがわかった. これらの研究成果をISNA19, ICSV19,超音波研究会や日本音響学会で成果発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)